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League of Legendsで戦う管理人『Canopus』の奮闘記録

シーズン13-スプリット2終了 ~そしてサモリフは新時代へ~

2024年1月10日にてスプリット2終了 即時スプリット3へ

今期は色々と旧年と異なる仕様が盛りだくさんの年となった。大きな変更点の一つとして「プレシーズン」と呼ばれるランク戦不在期間の廃止もその一つの要因だと思う。これまではランクシーズンは大体11月~12月に終了し、2カ月程度のプレシーズンと呼ばれる各種の大きな仕様変更のお試し期間を経て新シーズンが始まる、という感じだったのだが今期はそれがなく、スプリット3が即座にスタートすることとなった。

しかし、だからと言って大きな変更がなかったわけではなく、むしろ変更盛りだくさん、サモナーズリフト2.0と呼んで良いほどの各種の変更が為されている。

詳細についてはLOL公式を見て頂くとして、個人的に大きな変更をいくつかかいつまんで紹介したいと思う。

ヴォイドグラブの導入 ⇒ 序盤のTOP周辺の重要度が飛躍的に上昇

↑コチラの画像がそのヴォイドグラブだが、バロンピットに一番最初に沸くオブジェクトモンスターで、3体ずつ2回、合計6体沸く。

これがなぜそれほど重要かというと、倒した数分、最大6体分「タワーに対してかなり痛い追加ダメージが発生するバフがそのゲーム中永続的につく」のだ。この永続的というのがとても重要で、以前の14分までのヘラルドダイブでプレートを削る、程度のアドバンテージではなく6体分全て持っていかれるとそのゲーム全体を通してタワーが飴細工のようにあっという間に溶けてしまうのだ。

BOTサイドには従来通りドラゴンが同タイミングで沸き、こちらも勿論重要なオブジェクトなのだが、種類がランダムであること、また1~2体程度のドラゴンの戦闘バフ効果よりも6体分のヴォイドグラブバフの方が筆者的にはかなりアドバンテージ要素が高いように感じており、前半はBOT&SUPも動員して全力でのグラブ争奪戦が起きてもおかしくないのではないか、と思っている。

これは同時に、プロシーンにおけるマクロ戦略にも影響が出るのではないか、とも思う。これまではレイトスケールを前提として「試合を長引かせたいチーム構成」を相手にする場合は序盤の優位性をドラゴンに全力で投下して4ドラゴン&エルダーを序盤~中盤でしっかりと押さえきって短く試合を畳む、というのが終盤に強いチームへの対抗策だったのだが、このヴォイドグラブの存在によって6体分のバフを押さえきって試合を畳む選択肢も出てくるであろうし、あまりに序盤弱い構成であればドラゴンも併せて押さえられていかに後半強い構成であっても立ち行かなくなる可能性も増えた。要は、序盤の重要性が上がり、とりわけMID~TOPラインのレーン支配力の重要性が上がったと言える気がしている。

実際にランクを回してみると、野良ランクレベルでも試合のテンポが変わったことは顕著に感じられ、SUPのローム判断の重要性やJGに対してレーナーがいかに身体を寄せ、視界を共有してあげるか、といった戦略的判断の重要性が高まった気がしている。プロシーンなら猶の事、と考えるとこの先のLCKやLJL観戦がまた、楽しみな限りだ。

 

その他、アイテム周りでも大きな変更。全体的にダメージがインフレ気味

↑上図の右下部分、新規追加アイテム群を見て頂くと解るかと思うが、コアアイテムにも大幅な変更が入った。ミシックアイテムシステムがなくなったこともあり、各チャンプにより自由な組み合わせで戦略に沿ったアイテムを選定することが可能になっている。

APメイジ&アサシン視点だとストームサージと呼ばれる新アイテムなどはダメージ面でも機動力面でも非常に優秀で、最近はJGイブリンがこのアイテム一つでかなり幅を利かせている感もある。私の好きなサポートゼラスも(嫌いな人も敵味方共に多い気はするが)このアイテム刷新で飛躍的にバーストダメージが上がっており、とてもSUPと言えないダメージを出す試合が増えた。まだまだこれから微調整が入ってくることと思われるが、今はこのお祭りモードを各自で楽しむのが正しいLOLの楽しみ方、と筆者は感じている。

 

また、サポート視点から一点だけ苦言としては、マップ全体において壁が厚く川幅も広くなった。これによって何が生じるかというと「ワード設置してもちょっとしたギャップで見えない視界デッドエリア」が凄まじく増えた。特に、厚めの壁の周りでは、すぐ目の前に居て、近くにワードを置いても何故か壁の引っ掛かりの影、という感じで見えていないことも多く、ゼリやタロンのような壁越えをできるキャラからメイジサポートがひねり殺されるシーンがとても多かった。

個人的にはこうした壁や川の幅増しによる序盤のガンク率の低減は全然ウェルカムなのだが、その弊害としてサポート一人では絶対的に視界確保できない部分が増えたことによってフェイスチェック憤死、特にゲーム後半のメイジSUPの人権がこれまで以上に低下している点については何らかの改善を期待したい想いもある。まあ、これは、より効果的なワーディングポイントが研究されていけば解決することかもしれないのでゲームを重ねて学んで行くしかない、と今は感じている。

 

そんなこんなも含めて待望のプロシーンは今週から

そんなこんなでサモリフに新しい風が訪れる中、我らがLCK、そしてLJLは今週から開幕する。LJLは正しく本日、17時から。そしてLCKは二日前くらいかな?我らがT1は初戦をGen.Gに落としてしまったものの、昨日はKDFを下し、1-1でLCKシーズンをスタートしている。

前述のように今シーズンは仕様変更が非常に多く、またプレシーズンがないことから各チームの調整力が試されるシーズン序盤となることが想定される。これまでとまた少し違った視点でチームの総合力を見ることができるのは純粋に楽しみでもある。

また、LJLのEvi選手(DFMからTHへ昨年出た後、今期SHGへ電撃加入)やLCKのKT(2022のWCSを制覇したDRXメンバーのうちPyosik、Deft、Berylの3名が終結)などなど、どのチームもかなり大きめのメンバー変更がありLCKもLJLも例年になくワクワクしている。CanyonがChovyのチームへ移籍したことなども個人的には注目度がとても高い。そんな中、我らがT1は様々なハードルを乗り越えて昨年と全く同じメンバーで連覇を目指す体制を組んでいる。

LCKでは今期、給与上限額の変更などなど条件面の変更に係る要因がとても多かったため、どのチームにおいてもプレイヤーの契約条件が変遷し所属チームが変わるプレイヤーが本当に多い。しかし、そんな中で金銭的条件を気にすることなくFakerの旗印のもと厚い結束で結ばれたこのT1の5人には単なる強さ以上の魅力を筆者は感じている。仕様の変更や各チームの総合力の変化などで連覇に向けてのハードルは沢山あることと思うが、是非次のMSIとWCSでも活躍して欲しいところだ。