E-Sports Life

League of Legendsで戦う管理人『Canopus』の奮闘記録

スイスステージ2日目終了 ~G2の快進撃~

2日目経過時点でリージョン的に一歩抜きんでているのは中国

現時点の勝敗表は以下の通り。

右上の赤枠の中にいる4チームが全勝チームで

JDG(中国1位):BDS(欧州4位)、BLG(中国2位)を倒し進出
Gen.G(韓国1位):GAM(ベトナム1位)、T1(韓国2位)を倒し進出
LNG(中国3位):FNC(欧州2位)、C9(北米2位)を倒し進出
G2(欧州1位):DK(韓国4位)、WBG(中国4位)を倒し進出

という状況。マッチアップ的にはLNGが中韓どちらも当たることなく全勝で駒を進めておりやや有利な枠でスタートできたか、といった印象。一方G2はDKとWBGという中国&韓国の雄を倒しての進出でかなりの勢いを感じます。

順位だけ見るとどちらもリージョン4位で欧州1位のG2からすれば妥当では?という意見もあるかもしれませんが、中韓の各チームの選手層の厚さはいまだに他リージョンとは別格で文字通りかけ離れた部分があり、特に中国4位のWBGはMID-JGラインにWorlds常連のXiaohuとWeiwei、さらにはTOPに伝説的なTOPプレイヤーTheShyを擁する強豪チームであり、これを欧州リージョンのG2が下したのは個人的には快挙と思っています。

また、結果だけではなく試合内容も凄かった。。。画像中で「?」としているのは実は、途中までじっくり見ていたのですがあまりの劣勢で「これはもう決まったな・・・」と他の作業に少し席を外し、もどってきたらG2が勝っていた、という筆者的に「あそこからどう勝ったんだ?!」という衝撃的なゲームだったため印をつけた次第です。この記事を通してこの1戦を振り返りたいと思います。

 

ピーク時のGOLD DIFFERENCE 8724GOLDからの大逆転

上図が試合経過33分時点のGOLD差の推移グラフ。

序盤こそ若干のキルをG2が先行してゴールド有利を維持しつつ進めるもののドラゴンは全てWBGに取られてオブジェクト的にはやや厳しい展開。そこからバロン前での大きな集団戦で敗退しバロンを奪われた後、立て続けにドラゴン前の集団戦も敗退しドラゴンソウルも渡す形となり、下図のような状況。この時点でタワー差も1-6とG2が優位と言える要素はほぼ皆無と言えます。

筆者としては「さすがにこれはもう決まったか、、、」と中国勢強しの感を拭えずにいたところ、最初に失態を演じてしまったのはMIDのXiaohuでした。

キャッチからのCCチェーンが非常に強力なラカン⇒レル⇒オリアナに対してデスラインを超えて一歩踏み出してしまったところからのシャットダウン。続いてSUPのCrisp(レオナ)も立て続けにヨネにキルされてしまいます。

これは動画を見ても解るのですが、失態というほどの失態ではなく、ここまでの集団戦の実績、ゴールド差などを考慮すると当たっても勝てると踏んでのベイト気味な動きだったと思います。アジールにはブリンクもディスエンゲージ用のULTもありますので。

しかし、この時間帯のラカン・レル・オリアナのCCコンボの凶悪さをまざまざと見せられる形で二人を失ったWBGは数的不利こそあるもののリソースを吐き出し切ったG2を咎めるべく、バロンを触りにいくG2に接敵していきます。

流石に3-5はキツイものの、WBG側もJGは健在なのでG2をバロンの矢面立たせる形で時間を引き延ばせばMIDのXiaohuのTPバックで戦況は覆ると判断しての行動と思われます。この時点でXiaohuのリスポーンまで残り24秒。

仮に24秒稼げなくとも最悪、Weiweiのスティール狙いの隙が作れればバロンを奪える可能性もあるため一定の距離間でにらみ合いが出来れば、位の気持ちもあったかもしれませんが、想像以上にG2のバロンラッシュは早く、早々にこの5秒後、バロンのHPはスマイト圏内まで低下します。

ここでWBGが選択したのはバロンのスティールではなくヴァイの突進力を活かしての本体へのエンゲージ。バロン側ではなくリバー側にやや浮いた形のヨネとオリアナに対してカサンテ&ヴァイを基点として切り込みます。

乱戦状況だったので何が正しい判断だったのか、各プレイヤーのタイマー管理をどれだけ精緻に行えたか、なども含めて最適解の判断は変わってきます。ただ、筆者の視点から見るとただでさえピールに長けたラカン&オリアナに加えて砂時計を持ったヨネがE&Qの2段目でかなり広い範囲をタンクできるように見張っていたので3-5で「まずは1人ピックしてかき回す」という戦略がかなり機能しづらい場面だったのかな、と思います。

であれば、先の集団戦でザヤをはじめとした全員のULTがクールダウン中であったことなども考慮してピット内のザヤ周りに飛び込みつつ、キルよりもバロンスティールを重めに見ながら追加の被デスを押さえる意識で立ち回る、という方が好ましかった気もしますし、もしくは3-5になった時点でバロンはGIVEしてレーンを押し上げその後のエルダーに備えた視界管理やWAVE管理に徹底する、リソースも残しておく、という方がこの時点までに優位を築いてこれていたWBG側としては良い判断だったかもしれません。

とはいえ、こればかりはサモリフに立っているプレイヤーにしか解らない温度感と流れのようなものが介在するわけで、はたから見ている観客視点では何とも言えない部分があります。

いずれにせよ、このリバーファイト⇒バロンファイトの後に勝敗を決定付けるエルダーファイトに繋がりG2は逆転劇を遂げる結果となります。

一連の流れは以下の公式動画で確認可能ですのでこの集団戦だけでも宜しければご確認下さい。


最後にスイスステージの見方&状況などなどを

これまでと少し違う形式で進んできたこのスイスステージですが、ここからはとても分かりやすいです。決勝トーナメントに残る8チームは上図の赤丸の部分で勝った8チームです。ここまで全勝している4チームは次勝てば先ず2チームが決勝へ確定、負けた2チームはスライドで次の山に残り、その山には1敗した8チームの勝者4チームが加えられ、そこでまた半分の3チームが決勝へ進出します。

決勝進出、または、完全な敗退が確定する戦い(上図でいうと黄色または赤色の試合フレームの部分)はBO3で、その他の選定戦は1日目・2日目同様のBO1となります。

※青矢印は負けたチームの動きで、赤矢印は勝ったチームの動きをイメージしてみて頂けると幸いです。適当にペイントで書きなぐったDRAWですみません。


いずれにせよG2は決勝進出が濃厚な状況、一方、中韓チームの中で一番劣勢で厳しいのはShowmaker、Deft、Canyonを擁するDKと言えそうです。個人的には昨年のミラクルをもう一度、ではありませんがDEFTには頑張って欲しいところ。引き続き試合を見守ります。